うつ病相談室「うつ病で寝たきりの生活を変える方法は?」

うつ病

抑うつ状態がひどい時、「自分や今の環境を変えたい」と思っても、体が動かせるだけの元気が湧かず、なかなか行動できません。

そんな時、動けない自分が歯がゆく、情けないと自虐的な気持ちになってしまいますよね。

今回は、「うつ病で寝たきりの生活を打破したい」とご相談してくださった「ねねさん」からのご投稿に、アドバイスさせていただきます。

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ご相談内容

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長年、うつ病です。

きっかけは仕事だったのですが、母が根底にあると思います。

幼少期、母は弟を溺愛し、私は姉だから我慢しなさいと育てられ、嫌な事があってもどこに行っても嫌な事はあると、グチのはけ口もありませんでした。

母方の祖母は自殺しました。

私も何度か自殺未遂をしました。

母は体裁を保つために今も私を監視し続け支配しています。

ただただ自分の体裁が悪くなるので私が自殺されると困るのです。

この状態から少しでも逃れたいです。

今はほぼ寝たきりの日々です。入浴も1ヶ月以上出来ず、何もする気力もなく、はけ口もなく、ただ母の体裁を保つための家畜のように感じます。

心療内科には通っています。

最近は通院も難しく薬だけ家族にもらってきていて眠剤で寝ている時が唯一の何も考えないでいれる時間です。

生きやすくするステップ、今のエネルギーで変えれる事がないでしょうか。毎日が苦痛です。

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私からのご回答

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ねねさん、はじめまして。私と申します。

私もうつ病を発症してから2年間、ねねさんと似たような状態でした。

カウンセリングに行くのもつらく、お風呂にも入れず、ただ薬を飲んで数時間だけが心休まる時でした。

当時は毎日死にたくてたまらなく、どうしたらいいのかと泣いてばかりだったことを思い出します。

ねねさんは今回

  1. 生きやすくするステップを教えてほしい
  2. 今のエネルギーで変えられることはないか

という点についてご質問してくださいました。

以下では、私自身の体験をもとに「寝たきりのエネルギーでもできる、今の生活を打破する方法」をご紹介したいと思います。

一番の解決法は「うつ病源から離れる」こと

ねねさんの現状を振り返ると、「幼少期から、母親に我慢を強いられてきたことがうつ病の原因である」「母親の監視下にあることがストレスになっている」と読み解けます。

母親の存在自体がねねさんにとって大きなストレス要因になっているんです。

なので、一番良い解決法は、ストレス源である母親からねねさんが物理的に離れることです。

でも、経済的な事情などで別居するのは不可能ということもあるでしょう。

なので、もし別居できないとしたら、以下の2つの解決法をやってみることをおすすめします。

  1. ストレスのはけ口を作り、素直に感情を出す練習をする
  2. 祖父母たちと母の関係を知り、「仕方ない」と考える

以下では、それぞれの解決法について具体的にご説明します。

ストレスのはけ口を作り、素直に感情を出す練習をする

現時点で、ねねさんにはストレスのはけ口がありません。

幼少期から長年にわたって「我慢しろ」といわれ続け、ストレスの吐き出し方がわからなくなっていませんか?

ストレスを吐き出す方法で一番オススメなのは、体を動かすことです。

ただ家のまわりを歩くだけでも、たくさんの音やにおいに触れて刺激を感じることができます。

新しい刺激を受け入れることで、脳は活性化し始めます。

A=Bとしか考えられなかったことが、Cという考え方もあるかも、A=Bと決めつけなくていいかも、とさまざまな考え方ができるようになるんです。

凝り固まった思考回路を、ほぐすことができます。

体を動かすと、ストレスでいっぱいになっていた頭が、新しい刺激に触れて癒やされますよ。

ただ、1ヶ月間も寝たきりとなると、なかなか外へ出ていくのは難しいでしょう。

家の中でできるストレスの解消法としては、

  • 窓を開ける
  • ストレッチなどで少しでも体を動かす
  • 呼吸を深くしてみる

が挙げられます。

深呼吸するのは思い立ったらいつでもできるので、オススメのストレス解消法ですよ。

詳しくは以下の記事に方法など書いていますので、参考にしてください。

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参考図書などもご紹介しています。

祖父母たちと母の関係を知り、「仕方ない」と考える

うつ病の原因は、多くの場合、家族との関係が発端であるといわれています。

そして、うつ病の原因が両親の場合、両親の両親(祖父母)、曾祖父母にも原因があるのだそうです。

私自身も、うつ病を発症する直接の原因は「職場の上司によるパワハラ」でしたが、本当の原因は「両親による教育虐待」でした。

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寝たきりの生活から徐々によくなって来てからは、両親と祖父母、曾祖父母との関係を詳しく教えてもらいました。

うつ病の原因が、両親による教育虐待だと分かった時は「こんなめちゃくちゃな人生にしやがって」と怒りでいっぱいだったことを思い出します。

でも、祖父母や両親の立場に立って考えると、「両親がおかしくなるのも仕方なかったのだ」「この負の連鎖は私で止めなければいけない」と徐々に冷静になれたんです。

ただ憎むだけではなく、「この人も、弱いひとりの人間なのだ」と許してあげられると、ストレスを感じにくくなりました。

少し病状が良くなってきたら、祖父母、曾祖父母との関係を知ると少しストレスが軽減されるかもしれません。

寝たきりは「カウンセリングしたくない」と思い始めてから打破できる

私自身が寝たきりの期間を打破できたタイミングは、「カウンセリングに行きたくない」と思いはじめてからでした。

当時の私はまだ、うつ病になった本当の原因を究明できていませんでした。

カウンセラーの先生にいいところばかりを見せて、ちょうど息苦しくなっていた頃でした。

そんな時に先生から「カウンセリングに来たくないんでしょ?無理に来なくてもいいんだよ。好きな時においで」と言われて、1〜2ヶ月ほどカウンセリングをお休みしたんです。

そうしたら、急に心が楽になりました。

「早く治さなくてはいけない」「カウンセリングを受けなくてはいけない」という重圧から逃れられたからだと思います。

そして、自分が何か話したくなった時にだけ先生のもとをたずねました。

そうすると、変に自分をつくろったりせず、本当の弱い自分をしっかり見せられて、うつ病になった原因にどんどん近づいていけたんです。

なので、ねねさんが今、カウンセリングに行きたくないと心が拒否しているのは正常な反応なんだと思います。

だって、カウンセリングというのは自分の心をえぐって他人に覗き見させているようなものです。傷つかない、苦しくないわけがないのです。

だから、カウンセリングに行きたくない、つらいと思うのは当たり前です。

ねねさんは今、これまで「我慢してやらなくてはいけない」と思っていたことをやっと行動に移せているんです。

ねねさんの心と体が、ねねさんの感情に素直に動きはじめているんです。

カウンセリングに行かないことを悲観的、自虐的に考えず、プラスに、ポジティブに考えましょう。

諦めなければ、絶対に幸せな未来にたどり着ける

うつ病でつらい時、死にたいと思うこともあるし、この苦しみがいつまで続くのだろう、苦しみに意味はあるのか、私はどうしたらいいのかと思うことがあると思います。

でも、今の苦しみは未来永劫続くものではありません。

なぜなら、ねねさんは今すでに苦しみを脱しようともがいているから。

ねねさんが元気になりたい、もっと楽になりたい、安らかな未来をつかみたいと願う限り、決してひどい未来なんて訪れようがありません。だって、ねねさんは努力しているんですもの。

努力は決してねねさんを裏切りはしません。

努力しても他人を変えることはできないかもしれません。

うつ病の原因であるお母さんを変えることは、きっとできないと思います。

だって、彼女はそういう生き方を正しいと思って何十年も生きてきているんですもの。今更、生き方を変えるのは難しいでしょう。

でも、ねねさんが「元気になりたい」「変わりたい」と思えば、ねねさん自身は確実に変わります。そして強くなれます。きっと、病に打ち勝っていけます。

つらくなっても、決して人生を諦めないでください。

素敵な未来がある、明るい未来があるとさえ思えば、今の苦しみを戦い抜けます。

いつ死んだっていいと思うのは、未来永劫苦しみが続くと思うからです。

自分の人生を諦めないで、少しでもいいから元気になりたいなって心のどこかでどうか思ってください。その希望が、ねねさんの未来を作ります。

「頑張ろう」なんて言いません。

だって、ねねさんはすでにたくさん頑張っているから。

むしろ、よく頑張ったねとたくさん褒めてあげたいです。

少し楽になっていいんだよ、ゆっくり休んでいいんだよと頭をなでて抱きしめてあげたいです。

今は、神様がねねさんにくれた「今まで我慢したぶんを、全部吐き出す時」なのです。

つらいかもしれないけれど、この苦しみを越えたら、ねねさんは「我慢して生きていた昔の自分」から脱皮できるんです。

大丈夫です。

無理しないで、ゆっくりゆっくり、元気になっていきましょう。

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