ハイキュー!!を読んで一番よかったと思ったのは、「敗北は明日への試練」だと知られたことです。
何を敗北とするかは人それぞれだけど
何を「敗北」と考えるかは人それぞれですが、私はうつ病になってからずっと自分のことを「人生の敗者」だと思って生きてきました。
最初にうつ病だと診断されたのは社会人3年目のだったので、かれこれ5年間はずっと…周りの人に引け目を感じて生きてきました。
また、大学時代に起業関係のサークルに所属していたので、当時の同級生が起業し成功してテレビに出たりするのを見ては、「なんで自分だけ(こんな惨めなんだろう)」と唇から血が出るくらい噛み締めたりしました。
そのうち、自分以外の全員…街ですれ違う誰もが、心も体も自分よりも裕福で、満ち足りていて、幸せそうに見えはじめました。
それからはもう、外にも出られなくなりました。
猛烈な嫉妬と自己否定感が体の中で暴れ回って、泣きながら自分を傷つける以外、何も思いつきませんでした。
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ハイキュー!!は敗者の物語
なぜ唐突にハイキュー!!にハマったのか…自分でもきっかけはよく覚えていません。
たしか、プライムビデオでハイキュー!!がシーズン1〜4(最新シーズン)まで無料で配信していて、懐かしいなと思って見始めたのがきっかけです。
ネタバレしてしまいますが、シーズン4までは主人公が所属する高校バレーチームは苦戦しながらも全国大会で勝ち進んでいきます。
でも、その次の試合で負けるんです。しかも、主人公が試合中に発熱してしまい途中離脱するのがきっかけという…悔しい理由で。
翌年、翌々年も主人公はバレーをし続けるのですが、結構全国優勝することはできぬまま高校バレーのコートを去っていきます。
でも、主人公は何度負けてもバレーが好きだから立ち上がるんです。
海外で単身ビーチバレーで修行をし、もう一度社会人のバレーチームへ編入します。そして、最後はバレーボールの日本代表メンバーとして選ばれる…。
主人公は何度も何度も、数え切れないくらい負けます。
負けて、負けて、悔しくて泣きながら、孤独で辛い時も必死であらがって…。
バレーボールの弱小チームが奇跡的に勝ち上がっていくシンデレラストーリーではないからこそ、私は読みながらものすごく引き込まれました。
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敗北は立ち上がるための試練
「敗北は敗者の証明ではない、立ち上がるための試練だ」
という作中のセリフには、今の自分を重ね合わせて号泣しました。
自分はずっとうつ病になってから負け組になったのだと思っていました。
負けた。同期に、社会に、あらゆる人間に負けたと思っていました。
そして、負けた人間には生きる価値がないのだと思っていました。
ハイキュー!!の世界の中で負けた、あの輝かしい高校生たちに生きる価値がなかったか?そんなこと絶対ありません。
負けるのは立ち上がるための試練なんだ、助走なんだ、そう思えたことは、私にとって本当に…目から鱗でした。
負けても死ななくていい、と許された気がしました。
ハイキュー!!に出会えてよかった。
これからも心の糧にしたい漫画No. 1です。