うつ病にかかると、短気になる?遅延報酬を待てる私になる方法

うつ病

うつ病に関する研究結果のひとつに、「うつになった人間は、将来的な報酬を辛抱強く待てない(長期的な目標を達成しづらい)」というものがあります。

この「将来的な報酬」を遅延報酬というのですが、本当にうつ病患者は遅延報酬を待てないのでしょうか。

そもそも、遅延報酬は待ってどんなメリット・デメリットがあるのでしょうか。

待てるようになりたいなら、どうしたらいいのでしょうか。

今回は、うつ病患者の私が「うつ病患者は本当に、遅延報酬を待てないのか。それを克服したいならどうしたらいいのか。」を、体験談をもとにご紹介します。

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遅延報酬を待てない人は、「自分も他人も信じられない人」

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遅延報酬を待てる人は、どれだけ辛くても、自分が努力すればその報酬が後々手に入ると信じています。

つまり、自分と他人を信じられる人です。

自分の努力に対して、相手が「やっぱり報酬はあげない!」と言わないと信じています。

そして、自分は必ずたゆまず努力をし、その報酬が得られると信じています。

では、なぜそんな風に自分と他人を盲目的に信じられるのでしょうか。

それは、自分が信じる人(例えば、家族や友人など)からたっぷり愛情を受けた経験があるからです。

「自分が信じれば、裏切られなかった」という圧倒的な思い込みがあるので、自分と他人を盲目的に信じることができるのです。

ただ、逆であればどうでしょう。

どれだけ他人を信じても裏切られる経験しかしたことがなければ、人を信じることはできませんよね。

つまり、他人を信じても裏切られる経験をした人は、遅延報酬を待てないのです。

では、うつ病患者と遅延報酬の関係について、以下で具体的にご紹介しましょう。

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うつ病になった時点で、他人を信じる力を使い果たしてしまった

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「長期間の努力が必要だが、成功すると人生を変えるような大きな仕事」と、「いつもどおりの小さな事務仕事」が目の前にあるとします。

どちらかの仕事を選びなさいと言われたら、あなたはどちらを選びますか。

大きい仕事で一儲けしてやろうと思うでしょうか。

ちなみに、うつ病患者はこう考えるんです。

この仕事は、長期間の努力が必要だけど、成功したら人生の転機になるような成功が得られるかもしれない。

でも、私なんかがこれから長い時間かけて努力したって、上司も先輩も同僚も、誰からも感謝されたり褒められることはないだろう。

それなら、簡単に達成できることをやりたい。

あなたはこの考え方を、「理解できない」「志が低い」とあざ笑うでしょうか。

うつ病患者は、「どんなこともどうせ努力したって、必ずしも報われるとは限らない」と最初に考えます。

だって、これまでどれだけ努力しても、人やものに裏切られた経験があるから。

うつ病になる原因は、多くの場合、他人からの裏切りによるものが多いです。

例えば、信じている(もしくは、仲間だと信じたい)上司や同僚にパワハラ・セクハラを受けるとか。

うつ病患者は、うつ病を発症するくらいまで、他人と自分を信じて頑張ってきたのです。努力してきたのです。

でも、うつ病患者のまわりの人は、患者を裏切ったのです。

うつ病患者は、うつ病になった時点で、遅延報酬を待つだけの根気を使い果たしてしまったのです。

だから、遅延報酬が待てないこと、長期間の努力ができないことを責めてはいけません。

だって、普通の人が一生涯かけても使い切れない「我慢」を、うつ病患者は全部使い果たしてしまったんですから。

私個人の体験で言うと、私自身もうつ病を発症してから「目の前の報酬に飛びつきやすい性格」になったと思います。

長期間の努力ができなくなりました。

長い期間努力し続けることに、恐怖を覚えるようになったんです。

「これをし続ければ、◯ヶ月後に目標が達成できる」といわれても、体がうまく動きません。

[voice icon=”https://namakerie.me/wp-content/uploads/2017/01/pose_atama_kakaeru_woman.png” name=”私” type=”l”]どうせこんなことしたって、うまくいかない[/voice]

と頭の中の誰かがささやくのです。

もともとの性格とは無関係に、うつ病を発症することで多くの人が遅延報酬を待てなくなります。

それは、うつ病患者がこれまでめいいっぱい頑張って他人を信じようとして我慢して、でも裏切られた結果なのです。

性格が変わってしまった自分を、責めてはいけません。

そしてもちろん、家族や周囲の人も、責めてはいけません。

遅延報酬を待てなくなったという事実自体、うつ病患者自身がもっともショックを受けているからです。

どうか、これまでの彼・彼女たちの我慢を分かってください。

そして、「これまでよくがんばったね」「無理しないで」とたくさん褒めてあげてください。

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遅延報酬を待てる(大きな目標を達成できる)ようになる方法は?

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遅延報酬を待たないことは、ある面においてとても行きづらいです。

大きな目標が立てづらいので、どうやってこれから生きていったらいいんだろう…と途方に暮れる人は多いのではないでしょうか。

遅延報酬を待ちにくい人が大きな目標を達成するために一番有効な方法は、「大きな目標を小さく分割して達成していく」というものです。

あなたの夢に、目標に、日付をつけましょう。

例えば、月30万円稼ぎたいなら、自分の状況を整理して、自分と似た状況で30万円を稼いでいる人はどんな人がいるのか調べ、その人がやっていることを具体的に日付に落とすのです。

例えば、◯月末までに、ドメインを取得する。記事を1ページ(1,000文字以上)書く。とか。

小さく目標を分割して、それぞれを達成していくことで、自然と大きな夢・目標を達成できます。

ただ、小さな目標を達成するだけのモチベーションが湧かないこともあるでしょう。

そんな時は、体内のセロトニン量を増やすことをオススメします。

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うつ病によって「信じても裏切られる」という思考が根付いてしまった以上、なかなか長期的な目標にはモチベーションを上げにくいです。

ただ、抑うつ状態がひどい方がそのモチベーションは下がってしまうので、抑うつ状態をなるべく回避し、うつ病を寛解するように努力すれば、長期的な目標にモチベーションを持ちやすくなります。

なので、抑うつ状態を緩和するといわれる、セロトニン量を増やす方法を私は「長期的な目標を達成する」ための方法論としてオススメしたいです。

「遅延報酬を待てる=すばらしい人」ではない

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ここまで遅延報酬を待つ方法、うつ病と遅延報酬との関係性についてご紹介してきました。

ひとつだけ誤解していただきたくないのは、「遅延報酬を待てる我慢強い人が、みんなから褒められるすばらしい人」というわけではありません。

例えば、遅延報酬を待てない(長期的目標よりも短期的目標を好む)人は、短期利益を追求します。

その結果、短期の株取引など、スピード感が重視されるビジネスにおいて大変な商才を発揮することがよくあります。

つまり、必ずしも長期的な目標を追えるからといって、人生が豊かなものになるわけではないのです。

うつ病治療中の方、そのご家族の方、もし「自分も遅延報酬を待てないタイプだな」と思っても落ち込まないでください。

遅延報酬が待てないからと悩んだり、治そう!と焦らず、自分にとって何が重要かを考えてみましょう。

長期的に努力できる力は、本当に必要なのか?

無理して、苦しんで手に入れるべき才能なのか?

あまり難しく考えず、自分が生きやすいように、生きましょう。

Take it easyです!

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