4回の復職を支えた「逃げたくない」思い:鱸さんインタビュー

こんにちは。うつ病闘病中、私(@namakerie)です。

「うつ病を含む精神疾患で休職した患者は、50%近くが退職する」というデータがあります。

では、残り半数の患者は、復職してどんな生活を送っているのでしょうか。

今回は、抑うつ状態により、過去4回の休職・復職をご経験されているアラサー女性、鱸(すずき)さんにインタビューしました。

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休職のきっかけは、「マネジメント・人間関係が破綻したチームでの仕事」

私が休職したきっかけは、3つありました。

まず、新任リーダーのチームに配属されたこと。

マネジメントの体制が整っていないままに、方向性の違うマネジメントをされたんです。

そして、毎夜ミーティングが行われていたんですが、リーダーが毎回泣くんです。

それのせいで、ミーティングがずるずると長引くことが常態化していました。

結果的に、残業時間も長時間化して、拘束時間はかなり長かったのはストレスでしたね。

最後は、リーダーとメンバーの関係性です。

こういった状況の中、リーダーとメンバーの関係性が良好でいられるはずもありません。

両者の関係は悪化し、険悪なムードの中で仕事をしていた時期がありました。

マネジメントが統一されていないのは、困りますね‥。

私も、うつ病になった原因は「上司の機嫌によって指示が変わること」だったので、辛さはよく分かります。

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抑うつ状態が深刻化し、8ヶ月間の休職へ

前に挙げたようなストレスが重なり、徐々に抑うつ状態がひどくなっていきました。

最初は、ストレスで体が重く、毎日お風呂に入れなくなりました。

化粧をするのも面倒になり、すっぴんにマスクで会社に行くようになります。

ストレスがより強くなってくると、めまいが頻繁に起こるようになりました。

横になってもクルクルと視界が回っていて、なかなか眠れないんです。

そのせいでなかなか寝付けず、明け方になってようやく眠りについていました。

朝の倦怠感はひどかったです。

仕事中も、営業先から社内に戻るのに躊躇してしまい、カフェに逃げ込む時間が多くなりましたね。

そんな症状が続いていたある日の夜中、隣で眠る恋人に抱きついて大泣きしたんです。

泣きすぎて過呼吸になり、「これはまずい」と自分の精神が限界を迎えたことを知りました。

このことをきっかけに、休職することになります。

「だんだんと身なりに気を遣えなくなる」のは、抑うつ状態の兆候だと言われています。私も、いつもすっぴんだったな‥。

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休職中は、ひたすら昼夜逆転・睡眠障害に悩まされた

1~3ヶ月目:眠気がひどく、泣くか食べるかのつらい生活

休職して1〜3ヶ月目は、とにかく眠くて、ご飯を食べるのも忘れてひたすら眠っていました。

3、4日間ご飯を食べなかったり、お風呂に5日ほど入れないこともしばしば。

眠りから覚めると、泣くか、ご飯を食べるか、トイレに行くかの生活でしたね。

病院へ行くのがやっとで、ほとんどベットの上で過ごしていました。

当時は病院も、友達との約束もさぼりがちで、カウンセリングも行ったり行かなかったりしてたな‥。

3~5ヶ月目:本や映画に集中できず、自責的になりがちだった

休職して3〜5ヶ月目は、起きている時間が定まってきたものの、昼夜逆転生活がなかなか治らず、苦しんでいました。

実家に帰ることが多くなり、職場のある場所から距離を置いていましたね。

母と一緒におしゃべりしたり、妹の宿題を見たり、家事をして過ごしてました。

夜まで寝ていることも多かったのですが、人目があるので、お風呂に入ることだけはできていました。

当時ショックだったのは、大好きな映画もドラマも本も、最後までストーリーを追って見ることができなかったことです。

以前見たことのある映画やドラマをぼーっと見るのが精一杯でした。

twitterの長文ツイートさえ読めず、1番頭がぼーっとしていた時期だったと思います。

人混みが苦手で、人混みに行くだけで吐き気、めまい、頭痛、息苦しさを感じていました。

道ゆく、ちゃんと生活しているサラリーマンや高校生を見て自分をよく責めていたことを思い出します。

5~8ヶ月目:積極的に外出するようになる

休職して5〜8ヶ月目は、復職に向けてリワークへ行ったり、行かなかったりという生活でしたね。

カウンセラーに、外出をすることを勧められてチャレンジしていました。

でも行けないことがほとんどで、家でじっとしていることも多かったですね。

ただ、休職期間の終わりごろになると、友人と会うために他県まで遠出したり、恋人との長時間のデートもできるようになってきました。

食欲も元に戻り、ご飯も食べられるようになったのも嬉しかったです。

定期通院、カウンセリングもサボらずに行けるようになりましたが、昼夜逆転と過眠は全然直らなかったですね‥。

鱸さんの場合、ご家族・恋人との関係がよかったのも回復の早さと関係しているかもしれません。

私の場合、実家に身を寄せたものの、家族がうつ病の原因だったので更に病状が悪化、回復までに時間がかかってしまいました。

復職のきっかけは、「逃げたくない」という思い

私が復職するのには、大きく2つの理由があります。

復職した同僚に、「なぜ復職したのか」と聞いたら、「今、復職から逃げたらきっと逃げ続けることになると思う。それは嫌だと思ったから。」と言われたんです。

私もそれに共感したので、復職したいと思いました。

また、復職すれば、自分の体調に理解のある上司、同僚と一緒に働けます。

でも、転職したら、一から人間関係を作り、体調も隠して働かなくてはいけません。

それが辛いと思ったので、転職ではなく復職を選びましたね。

私自身は、うつ病の原因が上司のパワハラだったので、復職することは1ミリも考えませんでした。

パワハラの場合は、復職するにしても別部門に変えてもらうとか、うつ病の原因となった人と会わないような勤務形態にしてもらうべきでしょう。

心ない言葉と戦いながら勤務。復職後もつらいことは多い

復職してからのことをお話すると、まず、上司たちが暖かく迎えてくれたことは嬉しかったです。

「おかえり」と言ってくれたときは、ほっとしました。

でも、やはり辛いことも多いです。

自分のできないことばかりに目が行って、存在価値を感じないこともあります。

「休職したやつは死ね、辞めろ」と同僚に言われることもあります。

体調が辛い時も会社に行かなくてはいけないし、頑張りたい気持ちだけが空回りしてしまい周りの目が怖くなることもあります。

頭を使う仕事なのに、休職を終えてからは、頭の回転が非常に遅くなったように感じます。

ロジカルに話すことができず、本来の力を発揮できないんです。

会社に行くだけで、いっぱいいっぱいです。

一度抑うつ状態になると、脳機能はもとに戻ることはほぼないそうです。集中力・記憶力が大幅に低下するんです。

なので、鱸さんが「頭の回転が遅くなった」とおっしゃっているのは、過去に経験した抑うつ状態が原因だと言えるでしょう。

イヤなこともあるけど、自分で稼いで生活できるのが嬉しい!

まだまだ、人の目も怖いし、会社に元気に行ける日はほとんどありません。

遅刻したり、午前休をしながら会社に通っています。

そんな勤務状態ですから、社内での私の評価はずいぶん低いと思います。

人の目を気にしすぎることもたくさんあって、苦しくてどうしようもない時もよくあります。

でも、ベットの上で過ごしていた8ヶ月間より、今は随分充実しています。

嫌なこともあるけど、自分で稼いだお金で生活するのはうれしいです。

復職明け当日まで、リワークにもまともに通えなかったし、昼夜逆転もしていて本当に不安だったけど、通い出したら責任感でなんとかなるものですね。

昼夜逆転は、復職して半年経ちましたがまだ一度もしていません。

復職明け当日は、怖くて怖くて声も身体も震えました。人の目が怖くて泣き出しそうになりました。

でも、人は慣れます。本当に嫌だったら、会社から逃げることも可能です。

私のように、どん底な生活をしていても、今までの生活に戻ることはできます。

人間、なんとかなるものです。

逃げるのも自己防衛のひとつ。生きやすい道を選ぶべし

「逃げ続けるのは嫌だ」と思ったから復職した‥と鱸さんはおっしゃっていますね。

私自身は、「退職は逃げ」と言われようと、つらいのなら逃げていいと思います。

なぜなら、もし逃げなかったら自分はストレスで自殺していただろうと思うから。

「お前の人生は逃げてばかりだ」と周りが言いたいのなら、言わせておけばいい。自分が一番生きやすい場所を常に探して生きるべきだ。と思っています。

だって、周りがどう言おうと、周りの人は私の人生に責任をとってはくれないんですから。

復職・退職にはいろんな意見があります。

どれも正解だし、不正解なんてありません。

自分の共感する、生きやすい考えを採用していけばいいと思います。

鱸さんの復職インタビューは、以上です(・∀・)

今後も休職から復職された、うつ病患者の方々のリアルな声をインタビューしていきます。乞うご期待!