【経験者が語る】うつ病で休職中に「読んでよかった本」3選

うつ病

こんにちは

うつ病の抑うつ状態から回復してきた時、私はよく本を読んでいました。

うつ病患者の体験談から、心理学の本まで、読んだ本はさまざま。

今回は、当時100冊近い本を読み漁り、「うつ病回復に役立った」と感じた本BEST3をご紹介したいと思います。

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治療法などの専門書を読む必要はない。生き方を再考しよう

うつ病を発症して、一番つらい時期を乗り越えた時。

私は真っ先に、「うつ病から職場復帰する方法」「リワーク・社会復帰について」などの本を読み漁りました。

でも今になって思うのは、当時は「そんな本を読んでいる自分」に酔っていたんだということ。

「周りの人が頑張っているんだから、私もやらなきゃ」という焦りに体が引きずられて、必死で読んでいました。

でも、心ではずっと「もうあんなところに戻りたくない」「もっと楽しく生きたい」と叫んでいたんです。

でも、ずっとフタをして隠していました。

[voice icon=”https://namakerie.me/wp-content/uploads/2017/01/pose_atama_kakaeru_woman.png” name=”私” type=”l”]楽をするのはダメなことだ。仕事は苦しいものだ。[/voice]

[voice icon=”https://namakerie.me/wp-content/uploads/2017/04/gakkari_tameiki_woman.png” name=”私” type=”l”]仕事をつらいと思うのは、自分が弱いからだ[/voice]

と言い聞かせていたんです。

だから、もし今あなたが、手当たり次第に治療法の本を読もうと考えているなら、全力で私は止めたいです。

うつ病は、まじめなあなたに、神様が「もっと楽しく人生を生きるために、少し考えてみなさい」とくれたチャンスなんです。

うつ病の治療法やリワークに関する本は、たくさんあります。

でも、本当のあなたはそれを望んでいますか?

一度きりの人生なのに、本当にしたいこと、純粋な気持ちを押し殺していませんか?

以下では、私が人生を考え直すきっかけになった本、うつ病の原因となった出来事を克服するきっかけになった本を紹介します。

あなたが、自分を押し殺さないで、自由に生きるためのきっかけになってくれる本達です。

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「嫌われる勇気」「幸せになる勇気」岸見一郎

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アルフレッド・アドラーの心理学を対話形式で分かりやすく解説した「嫌われる勇気」(ダイヤモンド社)。

累計100万部を突破する、ベストセラー本です。

アドラー心理学がうつ病患者に効果的な理由は、うつ病患者は他人からの評価に依存して生きている人が多いからです。

本来、自分の人生は自分だけのものであるべきです。

あなたが楽しいと思うことに向かって全力疾走し、幸せだと感じて生きるべきです。

でも、私達は多くの場合、他人からの評価に大きく左右されながら生きています。

[voice icon=”https://namakerie.me/wp-content/uploads/2017/07/pose_unzari_man.png” name=”うつ病患者Aさん” type=”l”]あの人がこう言ったから、こう行動すべきなんだ[/voice]

[voice icon=”https://namakerie.me/wp-content/uploads/2017/04/shinpai_obasan.png” name=”うつ病患者Bさん” type=”l”]あの人が怒っているから、怒りそうだから、これはやっちゃいけないんだ[/voice]

そんな風に、誰かの言葉や行動に振り回されると、自分のやりたいことを見失ってしまいます。

自分の人生は、自分のやりたいことを叶えるためにあるのに。

他人からの評価を恐れず、自分のやりたいことをして楽しく生きる。

それでいいんだと背中を押してくれる論理が詰まっている本。

それが、この「嫌われる勇気」「愛される勇気」です。

アドラー心理学では、自分と他人の課題を切り離します。

自分の行動を相手がどう受け止めるかは、「考える必要のないことだ。それは、相手自身の問題であってあなたの考えるべき課題ではない。」と切り捨てます。

他人のことなんて、どうでもいいのです。自分の課題に向き合えばいいのです。

「嫌われる勇気」では、他人と自分の課題を分離すること。

そして、「私はこんなひどい過去を背負ってるから、今の自分を変えられない‥」と弱音を吐く人に喝を入れます。

「すべての行動は、目的のために存在する」。

つまり、あなたは「ひどい過去」を言い訳にして「今の自分を変えたくない」という目的を心の中にひそかに持っているから、変わらないのだ。ということです。

あなたが自分を変えたいという目的のために行動するなら、その目的はいつでもかなえられるのです。

だから、どんな過去があろうと、いつだって私たちは、自分の行動で自分を変えることができるんです!

でも、誰かのせいで自分の人生が大きく狂ってしまった場合、そんな簡単には許せないし、行動を変えることも難しいでしょう。

そんな人にこそ、「幸せになる勇気」(ダイヤモンド社)を読んでほしいんです。

「愛される勇気」では、「課題を分離し、ただ自分から先に愛すること」が大切だと説いています。

私自身は、両親の教育虐待が原因でうつ病を発症しました。

「勉強しないと愛されない」という環境に18年間閉じ込められた結果、私は完全に父の操り人形になっていました。

うつ病を発症するまで、私のすべての判断基準は「父親を失望させないかどうか」だったんです。

カウンセリングを受ける中で、自分がどれだけ父親から呪いを受けていたかを知りました。

「なぜこんな育て方をしたんだ」と父親を恨むばかりの毎日でしたが、「自分の課題は、幸せに生きること」と認識してからは、主体的に父親を愛するように努めました。

「自分が幸せに生きるために、気まずい思いを引きずって生きたくない。」というあくまで利己的な考えから、父を愛するように努めていますw

自分は何のために生きているのか。どう生きたいのか。周りとどう関わりたいのか。

それを冷静に再考するために、アドラー心理学がいいきっかけになると思います。

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「うつ病は重症でも2週間で治る、もし……: 「つらい生き方」をやめる心理学」加藤諦三

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「うつ病を◯日間で治す!」みたいな怪しげな治療本って、たくさんありますよね。

でも、これは「治療本」ではありません。

この本には

[wc_box color=”secondary” text_align=”left” margin_top=”” margin_bottom=”” class=””]

  • ありのままの自分(うつ病患者)はどんなことを考えているのか。なぜそう考えるのか。
  • 本当はどう生きたいのか。
  • ありのままの自分を受け入れるにはどうしたらいいのか。

[/wc_box]

 

が書いてあります。

つまり、現状の心理状態を知り、客観的に分析し、自分の課題(目標)を設定し、今の自分を受け入れてそこに進んでいこうという、うつ病患者向けのコーチングのような本ですね。

加藤諦三さんはうつ病患者向けの本を何冊も出版されていますが、1冊読めば十分です。

全部同じことが書いてあるので(多分、加藤さんが本当に伝えたいことなので、何回も繰り返し言っているんだと思います)w

図書館で借りたので手元にはないのですが、うつ病で辛い時に、加藤さんのこの本は本当に役立ちました。

うつ病で落ち込んでいる時、自分が何を考えているかよくわからないものです。

死にたい。こんな怠惰な自分は消滅してしまえばいい。

それしか考えられなくなります。

意味もわからず「死にたい」とばかりしか考えられなく鳴る日々の中

[voice icon=”https://namakerie.me/wp-content/uploads/2016/12/images.jpeg” name=”私” type=”l”]私はこんな心の状態なんだな。こうなってるのは、きっとこれが原因なんだな。[/voice]

と、わかると、頭の奥の冷静な部分がほっとするんです。

「まだ私は、私がちゃんと手綱を持って生きているな」って。

死にたいという気持ちに支配されているとき、私はわたしでないような気持ちになりました。

まるで、死神が私の体に取り付いて、思考能力をすべて奪い取っていっているような。

だからこそ、「私の人生は、私が楽しくするんだ。私が変えていくんだ。」という気持ちにさせてくれるこの1冊は、本当にありがたかったです。

「うつ病で半年間寝たきりだった僕が、PC一台で世界を自由に飛び回るようになった話」阪口裕樹

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今読み返すと、クソみたいな怪しげな業者本なんですけど‥

自分が退職する勇気をくれたのはこの1冊だと思っています。

私の両親・親族は、医者や公認会計士、弁護士など「先生」と呼ばれる職業の人が多いです。

なので、そういった「先生」と周囲から崇め奉られるような、尊敬を集めるような職業でなければ「価値がない」と言われて育ってきました。

ですが、どうにか会社に就職しても、つらいばかりで自分には向いていない。

私には価値が無いんだ‥生きてても仕方ないんだ‥。

ベッドで毎日泣いてばかりの日々でした。

なぜ生きているのか、誰かひと思いに殺してくれればいいのにと思っていました。

そんなときに、この本に出会ったんです。

[voice icon=”https://namakerie.me/wp-content/uploads/2017/05/youngman_35.png” name=”筆者” type=”l”]うつ病でつらい日々を送っていたけど、一生懸命ネットで勉強して、サイトを作って、アフィリエイトをしたら稼げたよ。うつ病になったからって人生終わりじゃない。大丈夫。[/voice]

そういうメッセージをくれる本でした。

ただ、実際に自分もアフィリエイトをはじめてみると、筆者の評判は業界内であまりよろしくないということを知ってしまったんですが(;・∀・)

ただ、「先生と言われる仕事以外に価値はない」という偏った価値観から抜け出すきっかけをくれたのは、この1冊だったと思います。

自分にも生きている価値はあるんだ。お金を稼ぐ手段は、サラリーマンだけじゃないんだ。

いつだって私は自由なんだ!何にでもなれるんだ!

そう思えました。

もし今、あなたが自分の人生に閉塞感を抱いているなら、一読されることをおすすめします。

人生は自由なんだ。自分でなんでも決められるんだ。と強く背中を押してもらえます。

本読まない自分を否定しないで。「元気な人=偉い」じゃない!

ここまで、自分がうつ病でつらかった時に役立った本3選をご紹介しました。

でも、ひとつだけ注意してほしいんです。

本のおすすめはしましたが、これらを絶対読まないといけないわけじゃありません。

うつ病患者は、「頑張らない自分を許せない」という人が多いです。生真面目だから。

だから、抑うつ状態が酷くて動けないのに、「うつ病がよくなった人がおすすめしている本を読まないなんて、自分は怠惰だ。治る気がないんだ。最低だ。」と自分を責める人がいます。

でも、絶対に自分を責めないでください。

私が退職する決心をくれたのは、この3冊だというだけのこと。

あなたにとってのベスト本は別にあるかもしれません。

それに、本ではなく人との出会いやテレビがきっかけになるかもしれません。

「うつ病を治した人、元気な人が偉い」わけではありません。

全部を全部、真似しなくていいんです。

もしあなたが辛いなら、その時ふと「あいつがオススメしてたな。ちょっと読んでみるか」と、思い出してもらえたらいいなと思います。

あなたの苦しみが、すこしでも和らぎますように。

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