職場や学校で、いつも嫌味を言ってくる人っていますよね。
どうしてあの人は私にけんか腰なんだと、ストレスを感じることも多いでしょう。
ではそのストレス、どうすれば解消できるのでしょうか。
今回は、米国の有名セラピストであるチャック・スペザーノ博士の著書「傷つくならば、それは「愛」ではない」を参考に、「嫌味を言われてもストレスを感じなくなる賢い思考法」を紹介します。
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嫌味ばかり言う、あの人の心理状態は?
さて、なぜあの人はあなたに嫌味ばかり言うのでしょうか。
その心理状態は、実はとってもシンプルなんです。
あの人は、主張したい「何か」の意見を持っていて、自分からあなたに近づいてしまうと、自分の主張がくずれ落ちてしまうんじゃないかと不安になっているんです。
あなたにやさしい態度をとってしまうと、自分の言いたいことが言えなくなる…と怯えているんですね。
だから、こちらが不思議になるくらい嫌味な態度をとってくるんです。
ただ、やっかいなことが1つだけあります。
「主張したい意見」が何か、本人自身もわかっていない場合が多いことです。
例えば、おたがいの見た目の美しさ、経歴、旦那の収入、子供の成績…など、あの人はあなたと自分を勝手に比較して、自分でも理由がわからないままに「イライラするから嫌味のひとつでも言おう」と思っているはずです。
人間関係で大事なのは、「堤防」ではなく「橋」
あなたに嫌味ばかり言う人は、自分の側の堤防を守りたくて必死に闘っています。
あなたがあの人を無視したり、冷淡な態度を取ることは簡単です。
でも、もしあなたの心と時間に余裕があるなら、自分の側の堤防を守るために闘うのではなく、対岸にいるあの人に向かって橋を架けてみてください。
おたがいが納得できるまで言い分を聞き合い、こたえてもらうんです。
もし、あなたが橋を架けようと努力してもこたえてもらえないなら、あの人の不安は相当大きいのだということです。
焦らず、ゆっくり時間をかけて橋を架けていきましょう。
時間と労力をかけてすり合わせた結果は、2人の主張のなかから最も真実の部分を統合したものになります。
そして、対岸から睨み合っていたときとは全く違う、新しい交流が生まれるはずです。
橋が向こう岸に届き、相手が近づくイメージをしよう
「橋を架ける」と言うのは簡単なことですが、行動するのには勇気が要りますよね。
行動に移す前に、まずイメージしましょう。
別々の岸にいる2人。
自分のいる岸のほうから、深い深い溝をこえて、橋を架けます。
橋が向こう側にたどりつくと、相手がつながろうと近づいてきます。
相手のエネルギーがこちらへ近づいてくるのを感じ、自分のエネルギーも相手に近づいてくるのを感じます。
それがどんなに心地よいことかを感じましょう。
ほら、できる気がしてきませんか?
嫌味なあの人も、私も、愛でつながっている
私たちはそれぞれの人間が、切り離されて存在しているように感じています。
でも、意識の最も奥深いところでは、たった1つの意識でつながっているのです。
その意識が「愛」です。
悟りに到達した人は、だれもが「世界は1つである」という意識を経験するそうです。
私たちはお互いにバラバラの人間であるという意識はいったん脇に置いて、つながりを感じましょう。
嫌味なあの人も、私も、同じ川の一部なのです。
愛という1つの意識でつながっていると意識できたら、2人の間で交流がはじまり、状況は変化していきます。
たがいが孤立するのではなく、人間関係の見方を変えてみましょう。
嫌味な人が、ただのイヤな人ではなく、あなたの強い味方になってくれるはずです。