「ぶっせん」「ペット」など、その圧倒的個性で漫画ファンから 熱い注目を集め続ける三宅乱丈の渾身のSFファンタジー巨篇、三宅乱丈「イムリ」シリーズを読みました!
登場人物とあらすじ、どんな人にオススメなのかなど、ネタバレ感想とともにがっつりご紹介します!☺️✨
登場人物とあらすじ
<あらすじ>
カーマ、イムリ、イコル…不可思議な超能力を操る3つの民族が、闘争と暴政の歴史を織り上げてきた星、ルーン。
今、その世界の運命を大きく変えるひとりの少年が、自らの宿命に目覚める!
こんな人におすすめ
- 異種族が共存する中で起こるさまざまか衝突を生々しく体感したい
- ファンタジーが好き
- 三宅乱丈作品が好き
ネタバレ感想
1巻
カーマの民である主人公・デュルクは支配階級の中でもトップクラスの呪師衆という階級に属する父親に促迫という強制自白をさせられながら育った、特別優れた彩輪(生命エネルギーのようなもの)を持つ少年です。
カーマの民は4000年前にイムリの民と共にルーンという星に住んでいましたが、戦争の末 星を凍らせて隣星マージに移住します。しかし子を産むにはなぜかルーンに行かねばならず、カーマの民はイムリの民殺戮計画を密かに進めつつも表面的には共存を謳っていました。
デュルクは幼い頃から夢を見続けており、夢に出てくる女性とルーンで偶然出会います。
イムリの民はどうやら夢で交信し合えるようで、デュルクの母・ピアジェはイムリの民のようです(デュルクには知らされていませんが)。デュルクの夢に出てくる女性はピアジェそっくりなのですが、一体何者なのか…?🤔💭
2巻
ルーンの呪師・デュガロ大師とラルド覚者はデュルクに、古代戦争でカーマの民を救った英雄「覚醒者」の可能性を見ています。
ルーンでは星を開拓した大師系と呪師系との対立がひどく、「賢者の証」を独占することで呪師は大師を支配しようとしていました。
イムリはカーマに対して友好的ですが、カーマは密かにゴンガロ(野生の獣奴)を増やし辺境のイムリたちを殺害・カーマの支配下に着々と置き進めています。
しかしそんな矢先、大師が反乱し呪師たちは囚われ、デュルクはどうにか逃走するも母星では母が息子の秘密を守るため自害していました。
デュルクはピアジェが夢見たように辺境のイムリたちを従えてカーマに反乱?するのでしょうか。ラルド覚者はデュルクを「私の希望」だと語っていましたが、彼はどんな希望をデュルクに見出しているのでしょう…。
3巻
夢を見るのは双子だから。双子の片割れがいなくなれば夢は見なくなる。伴侶を作って「誓い」をすればまた夢が見られる…というイムリの伝承が素敵すぎます。というわけで、ミューバは男性でした。しかもかなり好戦的な。
大師たちは早々に呪師たちに乗っ取られ、三日天下でした。残念。
4巻
ラルドの唯一の希望、デュルクもパパドに捕まってしまった…しかし、デュルクはあと少しで「イムリの道具」の使い方が分かりそうでしたね。
デュルクには早くカーマを滅亡させてほしいです…読めば読むほどカーマのことが嫌いに、イムリのことが大好きになる…。
5巻
デュルクの術がまさか人の首を斬るとは!それにデュルクは完全なイムリだったんですね。本当に「夢見のイムリ」なのかも。
ドープは殺されてしまったんでしょうか…あんなに大陸の外に出られるのを喜んでたのに…。
デュルクの「術のために本当の心を生かすなということですか?心が違うと言っていても従えと…感じていることに知らないふりをしていろと…!感じているのに何もするなと、何も言うなと、何も考えるなと、そうして従えと言うのですか!だったら心で感じていることに何の意味があるのですか!心に意味などないのなら何も感じずにすむ奴隷でいる方がよっぽど楽ではありませんか…!」に泣きました。本当にそうだ…。
カーマがイムリから獣奴を作ってたのにはドン引きしました。カーマ、皆殺しになればいいのに…。
6巻
ドープ、ゾルヴァグ呪師に奴隷化されていたのか…デュルクの怒りが痛いほど伝わってくる。絶対に許せない。
「この希望を殺さないでくれデュルク、自分が辛いというだけで全ての可能性を失わせてしまってもいいのか?お前がカーマであり続けることは未来につながっていく!本当の心を持つ意味が解る日につながっているんだ!俺は終わらせないために耐えてきたんだ!」というラルド覚者の叫びが苦しい。ラルド覚者は既に「本当の心」まで奴隷化されている…。
デュガロ大師の本性が見える。ラルド覚者やミューバを一番うまく扱える呪師だな。
デュルクは一体何を見た?
7巻
ウクリとロムロの最後の夢が、デュルクに真実を教えた…お母さん、ずっと苦しかったね…🤦♀️
デュルク、もう抗体が使えないって相当やばいんじゃ?😨
ミューバは完全に敵になっちゃいましたね。わがままで激情家だなとは思っていたけれど、イムリなのにイムリを馬鹿にしてて嫌悪感がすごいです。
辺境の村のイムリたちはカーマに脅されたりゴンガロに襲われたりしてだいぶ死滅している感じがします。デュルクにイムリたちのことをもっと深く知ってカーマに立ち向かってほしい…。
8巻
デュルクがイムリたちに何も話さず一人でイムリの伝承を調べているのはイムリたちが無知なまま蜂起しないようにしたいからなんですね…早く「イムリの道具」のことを理解しないと…。
ミューバ、血も涙もない男だ…呆然としました…。
9巻
デュルクがチムリと共に行動することで全てカーマ側に筒抜け状態なのが不安です。結局デュルクは戦いの前線に行くわけで、チムリに中途半端な優しさをかけるのは互いに傷になるだけなのではと思ったり…。
「憎しみがあっては夢が見られない」は面白いですね。しかし、ミューバを伝説のイムリにするとは一体…?
ラルド覚者、顔が全然違うんですが…怖い…😨💦
10巻
チムリの言う「宿す順番」が重要ぽい!
しかしイムリが戦争の準備をしてるのがバレてしまったし、イムリの間に歪に「道具」のことが伝わってしまった…。これじゃ団結して戦えない。カーマに勝てそうもない。