うつで休職して2年間、休職中にして良かったこと3つ

うつ病

私はうつ病を発症してから約2年間、休職していました。

2年間の休職期間中、躁状態になったり自傷行為を繰り返したりと色んなことがありました。

その体験を経て、今回は、休職中にしてよかった」と思ったこと3つをご紹介します。

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1.休みたいと思った時に、迷わず休んで良かった

「休職の決断は慎重に」なんてクソ食らえ!!余計なお世話だ!!

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「うつ病 休職 」と検索すると、「休職者の4割は退職するから、休職する決断は慎重にすべき」「休職する前に配置転換など希望してみよう」といろんなアドバイスが書かれています。

うつ病患者である私からのアドバイスは、「休職したいと思ったら、すべき」です。

休職しようか否か悩む人のほとんどは、生真面目な人です。

慎重すぎるほど慎重に生きてきて、それでも耐え切れなくなっているんだと思います。

あなたが「休みたい」と思ったら休職すべきです。

休職することは決して「逃げ」ではありません。あなたが弱いのでもありません。

休むことを決断できたのは、あなたの心が正常な証拠です。

決して自分を責めないでください。

理由なんていらない。「休みたい」とあなたが思ったら休むべき。

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私自身は、ある日、出勤しようと自宅の玄関まで行き、そこから動けなくなりました。

ドアに手をかけても、手と足が動いてくれず、涙がとめどなく溢れてきました。

その時ふと「休みたい」と思い、失礼とは思いつつ、職場にメールで連絡した記憶があります。

もつれる足で病院に駆け込んで、そのまま2年間の休職期間に入りました。

最初はここまで休職期間が長期化するとは思っていませんでしたが、玄関から動けなくなったあの日、「休みたい」と言えてよかったと思います。

そうでなければ、私は今もつらい、苦しいと思いながらも、心をすり減らしながら働いていたでしょう。

短い人生を、苦しい記憶ばかりでいっぱいにして、無意味な人生を送っていたと思います。

求職者の4割は退職するとか、そんな統計なんてくそくらえです。

結局、自分の勤め先と自分との話なんですから、無視してください。

辛いと思ったら、今日からでも休職しましょう。

繰り返しになりますが、休むことを決断したあなた自身を、決して責めないでください。

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2.月収約30万円、2年間で700万円近く貯金が貯まった

休職中、お金の心配はしなくていい。傷病手当金と失業給付金があなたを守ってくれる。

「休職したらお金が不安」という人は多いけど、気にしなくていいです。

勤務先で健康保険(被用者保険)に1年以上入っていれば、傷病手当金がもらえます。

傷病手当金制度は、月額報酬額の3分の2の金額を18ヶ月間もらえるという制度です。

また、失業給付金制度という、月額報酬額の40〜50%を3〜5ヶ月間にわたって受給できるという制度もあります。

ちなみに、私は休職するまで傷病手当金・失業手当の存在はまったく知りませんでした。

実は、今もよくわかっていません。

休職制度のある会社では、社員に代わって人事部が申請してくれるからです。

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でも、休職したからと一文なしになるわけじゃないです。

すぐに路頭に迷うわけでもありません。安心してください。

「休職期間=人生を再スタートするための資金集めの期間」と思えばいい

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私は、もともと一人暮らしでしたが、うつ病になったのをきっかけに実家に戻りました。

当時は1日中寝たきりでしたし、ベッドから起きても自傷行為を繰り返すばかりだったので、一人でいることが不安だったからです。

うつ病という、出口のないトンネルを走っているような圧倒的な恐怖があったからでもあります。

傷病手当金として毎月約30万円が振り込まれるものの、全く使いませんでした。

自分のことに必死で、いくら振り込まれているのかも知らなかったくらいです。

結果的に、2年間で700万円近く貯まりました。

あらためて貯金額を見てみて、仕事が無い=食べていけない=死ぬかもしれない という不安は和らぎました。

700万円あれば、しばらくは、慎ましく暮らしていけます。

休職するからといって、お金の心配はしなくて大丈夫です。

「家族を養っているから、自分ががんばらないと」とか、自分を追い詰めてはいけません。

休職は、人生を再スタートするための休憩期間です。

しっかり休んで、元気もお金もばっちり貯めて、再スタートしましょう。

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3.退職・転職時のことは考えるな。やりたいことも無理に探さなくていい。

休職中の仕事は「何も考えずに休む」こと

休職中、あなたは何も気にする必要はないです。

休職が終わってからのことは、その時のあなたが考えることです。今のあなたは、休みを必要としています。

休職中は何も考えず、あなたの心の動きだけに集中しましょう。

嬉しいと思ったこと、悲しいと思ったこと。なぜあなたはそう感じたのかを考えましょう。

お金のこともキャリアのことも、いろいろ考えて不安に苛まれると思います。

不安で眠れず、苦しい日があるでしょう。

でも、退職や転職、これからやりたいこと、やるべきことなどを気にしていては、休職の意味がないんです。

休職中のあなたの仕事は、休むことです。

何もしないなんて無理…と思うなら、「アダルトチルドレン」「愛着障害」などの本をたくさん読んでみてください。

あなたの苦しみに寄り添えるような言葉が、きっとその中にあるはずです。

でも、ほとんどのうつ病患者は、泣いてばかりで何もやる気が起きないでしょう。私もそうでした。

そんな時は、全力で休んでください。

休むことはなまけていることではありません。むしろ、あなたはこれまでの人生で頑張りすぎたので、神様が強制的に「休みなさい」と言っているんです。

あなたは、あなたの心の動きをしっかり見つめることに力を注いでください。

そして、うつの原因を探し、これからの人生を生きやすくしましょう。

「転職活動」と「やりたいこと探し」で消耗した1年間。自責的で見栄っ張りな自分に気づいた。

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私も休職して最初の1年間は、「転職活動」と「やりたいこと探し」に必死でした。

「休職したら、もう今の会社でキャリアアップはできない」

「会社を休んで、私は何をやりたいんだろう?早くやるべきことを見つけなきゃ」

こんなことばかり考えていた頃、毎日生きるのが辛かったです。

「休職=周囲に遅れをとること」だと思っていましたし、勝手に自分に「楽しいことはしちゃいけない」と禁止していました。

楽しいことは、仕事をするなど「やるべきことをやった人」が自分へのご褒美で行うこと。

私は休職して周りよりも遅れているんだから、遊ばずにやるべきことをやらなきゃ。と言い聞かせていたんです。

転職サイトを開かないと、何か行動していないと、誰かに「怠け者!」と責められている気がしました。

ベッドから動けなかった日は、自分を責め、過食嘔吐を繰り返す。自分でも、なぜこんなに追い立てられているのか分かりませんでした。

でも、カウンセリングで主治医に近況報告したときに言われたんです。

「焦らないで、もっと楽に生きてもいいんじゃないかな」

「自分を責めないで。あなたは、生きているだけで尊い存在なんだよ。」

「努力できないと愛されないとか、価値がないとか思わないで。」

その時、やっと気づきました。

自分がこんなに追い立てられているのは、私が勝手に作り出した幻想のせいでした。

自分の上司に、同僚に、友人に、家族に、見栄をはるために必死になっていただけでした。

それに気づいてからは、ふっと肩の力が抜けたんです。

ありのままで生きればいい、もっと楽に生きよう、と思えました。

転職活動とやるべきこと探しに必死になった1年間は、私にとって必要な苦しみの期間でした。

でも、皆が必要なわけじゃないと思います。正直、自分と同じ苦しみを味わってほしくないです。

転職ややるべきことなんて忘れて、自分の心の動きをじっと見つめてください。

その中に、あなたがうつになった原因があります。

ささいなことでも見逃さず、イヤな記憶も掘り出して、並べて、主治医と共に考えましょう。

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  • 休職は「休みたい」と思った時にすぐ休め。周りの声なんか気にするな。
  • お金は気にするな。傷病手当金と失業給付金で生きていける。むしろ貯金がたまる。
  • 「転職活動」や「やるべきこと探し」はしなくていい

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休職中は、「仕事をしている時の生活」を失うことに不安を覚えるかもしれません。

でも、仕事をしていたとき、本当に毎日ハッピーでしたか。

上司からの叱責、同僚との人間関係など、ストレスばかりではありませんでしたか。

人生に無駄なことなんてありません。

今は回り道に見えるかもしれないけれど、休職はあなたにとって大切な充電期間です。

勝手に自分で作った「やるべきこと」に追い立てられるのではなく、ありのままのあなたを見つめてみましょう。

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